アークザラッド2において、防御率、回避率の調査については困難を極めていました。キャラやモンスターに設定されている基本防御率・基本回避率については、当ホームページ開設時から既に掲載しておりましたが、この値が実際に敵の攻撃を「防御する確率」、「回避する確率」にどのように関わってくるかは不明のままでした。
また、防御率・回避率は敵との「レベル差」にも依存することは早くから知られていましたが、どの程度の影響なのかは基本防御率・基本回避率との関わりもあって複雑な様相を呈すばかりでした。
更に攻撃側のキャラの「命中率」というパラメーターが存在するかもしれない、武器によって命中しやすい・しにくいの違いがあるかもしれないなど、調査をより困難にする要素の存在も疑われていました。
更に更に防御率・回避率の調査は、「確率」の調査になるため、一つの条件を調査するのに膨大な試行回数が必要であり、しかも確率であるが故ダメージ調査と違い、明確な結果が出ないということもあり、最早何から調査の手をつけたらいいかわからない状態でした。
以上長々と書きましたが、とにかく防御率・回避率の調査は難しかったことを伝えたかったのです。
そしてアーク2発売から13年の時を経た今、クロネジさんのおかげで遂にそのベールが剥がされ始めました。クロネジさんの調査方法は僕の考えていた調査方法より遥かに効率的でそして理にかなっていました。それは、『基本防御率1のキャラはレベル差いくつまで敵の攻撃を防御できるか?』という観点でした。つまり、試行回数が膨大になり、しかも明確な答えが出せない「確率調査」を、防御できるかできないかの「二元調査」へとシフトしたのです。この調査方法が防御率・回避率解明の道を開きました。クロネジさんには本当に感謝です(^^)。
以降にこれまでに判明したことをまとめて書きます。もし矛盾点を発見された方は是非お知らせください。
●基本防御率0のモンスターは防御することができない。
●そのため、装備特殊効果「装備すると防御率上昇」は、基本防御率0のモンスターには意味がない。
例えば、基本防御率が0のキラードッグにパワーアームを装備させても、敵の攻撃を防御できるようにはならない。
●ステータス異常「暗闇」状態のキャラ・モンスターは防御することができない。
●装備特殊効果「装備すると防御率上昇」はキャラ固有の基本防御率に加算される。同じ効果をもつアイテムを複数装備した場合、効果は重複するがその効果の上限は5まで。
例 エルク(基本防御率4)+ファランクス(2)+アーマーストーン(3)+長老の願い(2)でも防御率は4+5で9までしか上がらない
●装備特殊効果「装備すると防御率上昇」を持つアイテム一覧。()内の数値は上昇値
●実際の防御率(%)は以下の式で計算される。
防御率(%)=INT(防御者の防御率×100/16)+TRUNC((防御者のLV−攻撃者のLV)/2)
例1:LV70、基本防御率2のキャラが、LV85のキャラから攻撃を受けた場合の防御率
防御率(%)=INT(2×100/16)+TRUNC((70−85)/2)
=INT(12.5)+TRUNC(−7.5)
=12−7=5(%)
例2:LV128、基本防御率4のキャラが、LV1のキャラから攻撃を受けた場合の防御率
防御率(%)=INT(4×100/16)+TRUNC((128−1)/2)
=INT(25)+TRUNC(63.5)
=25+63=88(%)
●防御率(%)は攻撃される向きの影響を受けない。
●基本回避率0のモンスターは回避することができない。
●ステータス異常「暗闇」状態のキャラ・モンスターは回避することができない。
●攻撃者がCHARGEしていた場合、その攻撃者の攻撃を回避することができない。
●敵の攻撃に対してまず回避判定が行われて、その後防御判定が行われる。
●装備特殊効果「装備すると回避率上昇」はキャラ固有の基本回避率に加算される。同じ効果をもつアイテムを複数装備した場合、効果は重複するがその効果の上限は5まで。
例 シュウ(基本回避率4)+黒装束(4)+まがいの像(2)でも回避率は4+5で9までしか上がらない
●装備特殊効果「装備すると回避上昇」を持つアイテム一覧。()内の数値は上昇値
●実際の回避率(%)は以下の式で計算される
回避率(%)=INT(防御者の回避率×100/16)+TRUNC((防御者のLV−攻撃者のLV)/2)
例1:LV60、基本回避率4のキャラが、LV47のキャラから攻撃を受けた場合の回避率
回避率(%)=INT(4×100/16)+TRUNC((60−47)/2)
=INT(25)+TRUNC(6.5)
=25+6=31(%)
例2:LV47、基本回避率8のキャラが、LV60のキャラから攻撃を受けた場合の回避率
回避率(%)=INT(8×100/16)+TRUNC((47−60)/2)
=INT(50)+TRUNC(−6.5)
=50−6=44(%)
●回避率(%)は攻撃される向きの影響を受けない。